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ハリウッド久々の西部劇だ。ここのところ、あまりお目にかからない。
ヒットがむずかしいのだと言う。 昔、アメリカ映画の代名詞といえば何といっても西部劇だった。 草創期のテレビでもゴールデンアワーの花形で、子供達の憧れを一身に集めていたものだ。 それなのに、最近は数年に一度新作が出るかどうかという状態。 西部劇ファンとしては、昔の作品をひっぱり出してDVDで楽しむしか他にすべがない。 何ともさみしい限りだと思う。 何とか目的地にたどり着くが、そこにはボスの奪還を目指す強盗団の手下達が待ち構えていた。逃げおおせたいウエイド、家族の信頼を取り戻したいダン。追手の包囲が狭まり時間は刻々と過ぎていく。ウエイドを列車に乗せることを諦めるか、それとも命をかけて目的を達するか?その時二人は対立する立場を越えて、ある決断を下す・・・・。 西部劇ではおなじみの風景が広がる。筋立ても定石どおりにみえる。 元々1957年に製作された「決断の3時10分」のリメイク作らしい。 そう聞くとなるほどと納得がいく。 しかし、決して昔の焼き直しに終ってはいない。視点を変えた画面づくり、スピーディーな展開、そして、よりリアルな人物像。 定番ではあるが、まぎれもない今に息づくウエスタンに仕上がった佳作だ。 さらには、駅馬車を襲い簡単に大金を稼ぐ無法者、おのれの利益のためなら他人の土地を奪っても平気な鉄道会社の重役や銀行家。 一方、汗水たらしても明日の牛のエサ代に事欠く牧場主、虫けらのようにこき使われる金鉱の中国人労働者、娼婦にまで身を落とす安酒場の歌姫。 金を持つ者はさらに大金を得て、貧しく弱い者はさらに苦境に落ち込んでいく。 そんな現実も忘れられてはいない。 誤った自由市場主義を掲げて格差を広げ、人間の尊厳すら失おうとしている現代社会。 それに対する深い怒りと哀しみが、オーソドックスなストーリーの中にそっと忍ばせてあることに気づき、静かな感動に心を奪われた。
by anculucinema
| 2014-07-11 17:55
| 洋画
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