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ハシゴした京都シネマでの2本目<ザ・ロード>
ピュリッツア賞を受賞したコーマック・マッカーシーの原作をコーエン兄弟が映画化した作品。 ほとんどの生き物が死に絶え、灰色の空に陽の光も遮られ、寒冷化が進んでいる。 絶え間なく雷や地震が続き有害なガスがあたりを覆いつくす。 わずかに生き残った人たちは廃墟となった建物に身を寄せ、もうほとんど残っていない保存食料を見つけ出して飢えを凌ぐしか生きるすべがない。 さらに集団で暴徒と化した一団はそのような人たちに容赦なく襲いかかり、その肉をむさぼる。 ただ弱肉強食の論理のみが支配する暗黒の世界。 そんな危険をかいくぐりながら南を目指してひたすら歩き続ける父と幼い息子。 物語はこの父子のさすらう様子がテーマです。 旅を続けながら父は息子にかつての世界のありさまを語り、暗黒の世界にあってなお善の心を持ち続ける大切さを説きます。 しかし状況はさらに過酷を極めていきます。 迫る危機から自分たちの身を守るために、果たして善の心が意味を持つのか? それでも、息子はその心の火を消さぬよう必死に守りぬこうとするのです。 絶望に向かって突き進む物語。 この息子の行く末にわずかな希望を残すものの、ほとんど何の救いも示さないまま映画は終わります。 重い余韻が心の底に沈澱していきます。 グローバル化の波に呑みつくされた現在の世界。 格差が広がり先行きの見えない不安に社会全体がおののいています。 君臨するひと握りの勝者が、自己責任を口実に多くの貧しく弱い人たちを食いモノにする。 ひょっとして、今私を取り巻くそんな現実こそ、この映画の世界そのものではないのだろうか? ならば、そこで果たされるべき善とは一体何なのだろう?・・・ そんなことをボンヤリ考えていました・・・
by anculucinema
| 2014-09-10 16:45
| 洋画
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