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久々のハリウッド・メジャー作品。
これも久しぶりの「ワーナー・マイカル近江八幡」で見ました。 主演はブラッド・ピット、プロデューサーにも名を連ねています。 メジャーリーグの弱小球団アスレチックスを、独自の“マネーボール理論”で強豪に作り替えたビリー・ビーンの実話です。 球界の常識に挑戦し、新風を巻き起こした型破りな男の奮闘ぶりが描かれます。 彼がGMをつとめる球団アスレチックスは弱いうえに貧乏球団で、優秀で年俸の高い選手は雇えず、ワールド・チャンピオンなど思いも寄らない下位球団に甘んじていました。 ところが、ふとしたことから野球経験はないものの、データ分析が得意なイェール大卒の若者ピーターと出会ったことで、風向きが変わり始めます。 ビリーは “低予算でいかに強いチームを作り上げるか?”という独自の理論を展開します。 しかしそれは、伝統を重んじる古株のスカウトマンばかりか、選手や監督らの反発を生み、チームは最悪の状況に… それでもなお、彼は屈せず独自のマネジメントを進め、その揺るぎない信念で徐々にチームに勝利をもたらし、誰も想像しなかった20連勝の奇跡を呼び込むというお話です。 彼の、いったん信じたことはどんなことがあってもやり通す姿勢は、確かに潔く見えます。 でも、何だか腑に落ちない思いをずっと感じました。 選手はまるでモノのように扱われ、必要がなくなれば切り捨てられます。 野球選手とはそういうもので仕方ないとしても、周りのスタッフの人事さえ売り買いという感覚には、とても違和感を覚えました。 しかも、それに少しでも反論すれば、即、抵抗勢力として排除されます。 現状を替えることだけが正しいと決めつける、単純で浅はかな構造改革論に過ぎません。 お金をすべての価値基準とする、コストだけが優先の新自由主義そのもの。 まさに“マネーボール”です。 でもこんなやり方は、小気味良いかもしれないけれど、決して人々の幸せには結びつかない。 他人を出し抜こうたって、結局は自分が足をすくわれるだけ。 ビリーの理論もたちまち強豪チームにさらわれて、チャンピオンにはなれずじまいで終わりです。 折りしも、ブータン国王夫妻の来日が大きく報じられ、話題になりました。 この国がGNH(国民総幸福)を掲げ、どちらかといえば貧しい小国でありながら、国民のほとんどが幸福と考える実情を、より多くの日本の人たちが知ることになりました。 自給自足で周りの環境や伝統を守り、身の丈にあった暮らしを優先する、そんな国のあり方。 マネーイズナンバーワンとは対極にあるそんな価値観に、あるべき将来の糸口を見た人は多かったのではないでしょうか?
by anculucinema
| 2014-11-01 01:09
| 洋画
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