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これもハリウッド映画を・・・
名作SFシリーズ『猿の惑星』の前日譚として、2011年に公開された『猿の惑星 創世記』の続編。 この惑星がなぜ人間から猿の惑星になってしまったのか?が明らかに・・・ 高度な知能を獲得した猿のシーザーが自由を求めて立ち上がり、仲間たちを率いて人類への反乱を起こしてから10年。 猿たちは進化を加速させ、森の奥に文明的なコミュニティを築いて平和に暮らしていた。 一方、人類は自らが蔓延させたウイルスによっておよそ90%が死滅し、わずかな生存者グループは荒れ果てた都市の一角で身を潜めるように暮らしていた。 そんなある日、電力が底をつきかけた人間たちは、ダムの水力発電を利用しようと猿のテリトリーに足を踏み入れてしまい、一触即発の危機を招く。 最悪の事態だけは避けたい平和主義のマルコムは、猿のリーダー・シーザーと接触し、次第に信頼関係を築いていく。 やがて、シーザーとマルコムは猿対人類の全面戦争を回避すべく仲間たちの説得に力を尽くすのだったが・・・(allcinemaより) 自分勝手で盲目的な発展を遂げようとする人類への警鐘がテーマです。 前作が抑圧的な人間たちから、進化した猿が自立する物語だったのに対し、ここではそれら自立した個人(個猿?)が、集団から社会化する際に起こる権力闘争とその暴走を描いています。 そして、人間は抑圧者としてではなく、猿たちがおちいる過ちの先駆的存在、いわば猿たちの暴走のお手本と位置づけられます。 なので我々は、暴走する猿の姿に、合わせ鏡のように己が姿を見ることになる仕掛けになっています。 物語はやがて猿と人間との戦争に突き進んでいくのですが、その要素として武力への妄信、相手への理解不足もしくは理解しようとする努力の欠如、そしてそこから派生する恐怖心・・・ 双方にそのバランスが壊れたとき戦争が始まるという観点は、現代の世界に対してきわめて示唆に富んだ指摘と云えるのではないでしょうか?・・・ いずれにせよ、いったん戦争が始まればそれは双方に絶望的な被害をもたらし、ヘタすればそろって壊滅へと向かうことになりかねない。 そこに勝者などなく、対立の中にあってもなお、妥協をくり返し共存を図ることこそ、結局は双方ともが勝者と成り得る最良の道だ、との訴えかけには説得力があります。 自らの傲慢さを省みることなく、結果として戦争という手段を猿に教えることとなり、それをきっかけに人類は滅亡に向かうという物語は、とても寓意に満ち、なかなかの佳作だと思いました。
by anculucinema
| 2015-10-28 15:55
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