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イギリスでカルト的人気を誇った音楽コメディアン、フランク・サイドボトムをモデルに、ハリボテの仮面をかぶり人前では姿を見せない謎のミュージシャンの物語です。
ふとしたことから、あるバンドに加入することになったジョン。 バンドリーダーのフランクは、いつもハリボテの奇妙なかぶりモノをしている謎めいた男。 バンドのメンバーはそんなフランクに信頼と尊敬の念を寄せており、ジョンもまた型破りな魅力をもつフランクに次第に魅かれはじめる。 そんなある日、ジョンがせっせと流したバンドの映像がインターネットで話題を呼び、テキサスの大型人気フェスに招かれることになる。 しかし、それをきっかけにフランクの調子が狂いはじめ、バンドは解散の危機に。 ジョンはフランクがなぜ仮面をかぶっているのか、その過去を探りはじめる。 世界でいちばんハンサムだと評された「それでも世は明ける」のマイケル・ファスベンダーが、ほとんど素顔を見せないフランクを演じる皮肉な作品です。 でも、役者は顔じゃあない!と云わんばかりの気骨を感じさせます。 一応コメディと喧伝されてますが、けっこうシリアスな内容です。 また、彼らの目指している音楽が前衛ロックと呼ばれるジャンルで、どうやらキャプテン・ビーフハートなんかを下敷きにしているらしい。 その昔、ビーフハートの「美は乱調にあり」というアルバムを、ジャケットに惹かれて聴き込んだことがありますが、まさにタイトル通りの乱調で、ふつうのヒトならアタマん中クチャクチャになることまちがいなしのアバンギャルドさでした。 なので、とても一般的な音楽映画とも云いがたい。 どこか中途半端な感じです。 ただ、人里はなれた湖畔のコテージを借り切って、1年かけてのアルバムづくりのくだりは、何ともいえないリアリティを感じさせて興味深かったです。 フランクをはじめバンドのメンバーは、それぞれに心の病をかかえているけれど、豊かな才能にあふれています。 それに引きかえ、メンバーの中で唯ひとりだけまともなジョンこそ、どうしようもない凡人そのものです。 ジョンがそのことに気づくラストがとても切ない。 才能も実力もないくせに、歌うという表現手段にしがみつくしかないアンクル自身の悲哀もまた、そこに重なって胸に突き刺さってくるようでした。
by anculucinema
| 2016-02-06 18:00
| 洋画
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