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今回もまた、2013年の<アンクルシネマ大賞>を発表します。
もと滋賀会館シネマホールファンクラブ(シネファンク)のシネマ大賞選考に関わった名残りで、アンクルが選ぶ個人評の大賞です。 ここにいたる経過はちょっと長くなるのでハショりますが・・・ 関心のある方はコチラからごらん下さい。 さて、2013年1月から12月までの間に、アンクルが観た映画は計14本・・・ ほぼ、月1作品ペースを維持出来ているようです。 その中からまず第3位・・・<もうひとりの息子> 赤ん坊の取り違えを扱った作品です。 同じテーマの日本の是枝作品 「そして父になる」 と比べても、こちらの方が政治的、社会的背景をキチンと見据えて、女性監督作品なのに、はるかに骨太な仕上がりに感心しました。 昨今お互いに夜郎自大な視野の狭さで、何やらキナ臭いこの国を取り巻く政治環境・・・ それに対し、この女性監督の明快な主張が、実にタイムリーなメッセージになると思います。 第2位・・・<ソハの地下水道> この作品のソハや、「シンドラーのリスト」のオスカー・シンドラーなど、どちらかといえば不良っぽくはあるけど平凡な普通の人が、多くの人命を救ったという事実・・・ 一方、ハンナ・アーレントが元ナチスのアイヒマンに指摘したように、実直そうだけどこちらもまるで凡庸な普通の人が、大量の殺戮に加担してしまった事実・・・ どちらもごく普通の人間なのに、その違いの分かれ目はどこにあるのだろうか? その問いかけに、ある人は 『それは単なる偶然』 なのだと・・・ 『 あなたもワタシも人を殺さなかったのは、ただそうしなくとも済んだ運の良さだけです。 世が世なら、心ならずも殺人者になった可能性は充分にあるのです。 そして、そういう状況を確実にもたらすのが戦争で、そのリスクは戦時になれば格段に高まります。 だからこそ、戦争をもてはやしたり、それを認めようとする人物なり気運は、そうならないためにも、批判し続けなければならないと思うのです。・・・』 と応えてくれました。 アンクルもまったく同感です。 そして堂々の第1位・・・<嘆きのピエタ> 暴力的で残酷、しかもいかがわしいのに、なぜか甘美でロマンティックなキム・ギドク独特の世界です。 愛と憎しみが慈愛へと変わっていくクライマックスの展開・・・ そして、それが贖罪へと昇華するラストシーンが、哀しいまでに美しく、思わず息を呑みます。 ソウルのさびれた町工場あとを舞台に、10日間ほどで撮り上げたという低予算ながら、大金ばかりつぎ込んで実のないハリウッド作より、はるかに密度の濃い傑作だと思いました。 さらに今回、特別の番外編・・・<秋のソナタ> 30年も前の作品なので、さすがに賞には入れられませんでしたが、無冠ではあまりにもったいないので特別枠で・・・ 巨匠ベルイマン、その看板女優リブ・ウルマンと大女優バーグマンが、がっぷり四つに組んだ迫力の一編。 相互の不信、絶対の孤独、愛の不毛に苦しむ人間存在の叫びと、それに対する神の不在と沈黙を追及したベルイマン究極の作品・・・ 見応えがありました。 これら以外に観た10作品は次のとおりです。 菖蒲 ライフ・オブ・パイ テッド ジャンゴ/繋がれざる者 千年の愉楽 愛、アムール 終戦のエンペラー そして父になる 人類資金 利休にたずねよ それぞれの作品の評を、興味のある方はぜひご覧ください。
by anculucinema
| 2015-09-07 12:44
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