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アンクルの大好きなスウェーデンの巨匠、イングマール・ベルイマン監督と、そのミューズとなった女優リブ・ウルマンの愛と友情の軌跡を追いかけたドキュメンタリー。
ふたりは、1964年の『仮面/ペルソナ』の撮影中に恋に落ち、5年間ともに暮らし、娘を授かる。 その後、カップルとしては破局を迎えるが、怒りと憎しみを超越した別の愛のかたちを見出して、40年にわたる深い友情関係を築きあげた。 それと並行するように、『叫びとささやき』 『ある結婚の風景』 『秋のソナタ』 など映画史に残る傑作を送り出す。 この作品は、そんなふたりの知られざる愛と創造の過程を、リブのインタビューをはじめ撮影風景のカットや初公開のオフショットなどを散りばめて描き出していきます。 彼女はかつてふたりが暮らしたフォール島の家に出向き、21歳年上のベルイマンと出会い結婚、このうえない幸せを感じるものの、島の閉鎖的な暮らしにとまどい、その孤独感が怒りとなって別離へと向かってしまったが、しかしその痛みがやがて穏やかな友情へと発展してゆく、その心の歩みをまるで少女のような素直さで語ります。 圧巻は、2007年に89歳でベルイマンがこの世を去るとき、虫の知らせを感じたリブが飛行機をチャーターして臨終の床に駆けつけ、彼の最後を看取るくだりです。 彼女は、今も自分の周りの自然のうちに彼の存在を感じると語ります。 そして、彼のお気に入りだった小さなクマのぬいぐるみの中に、ずっと昔に自分が送った手紙がそっと隠されていたことを知り、思わず目を潤ませるリブ・・・ 恋とか愛とか、そんな陳腐な葛藤を乗り越えて、孤独な魂の深い触れあいにまで高められた、ふたりの繋がりに心揺さぶられました。
by anculucinema
| 2015-09-13 17:08
| ドキュメンタリー
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