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1995年に公開され、たった1館でのささやかな上映のはずだったのに、思いもよらないロングランとなり、9万人もの動員を記録した伝説の映画です。
およそ20年ぶりにデジタルリマスターで再上映されました。 ニューヨーク・ブルックリンのしがないタバコ屋に集まる人々の小さな物語。 ウソとホント、過去と現在が入り混じった、ぼんやりとした逸話の数々・・・ まるでタバコのSmokeのように、曖昧でつかみどころのないところにこそ真実はあるのだと云わんばかりです。 14年間も同じ場所で同じ時間に一枚の写真を撮り続けている、街角の小さなタバコ店主オーギー・レン。 数年前に強盗の流れ弾で妻を亡くして以来スランプを抜け出せない、常連客の作家ポール・ベンジャミン。 強盗の落とした大金をくすねて追われる身となり、ふとした縁で知り合ったポールを頼る少年ラシード。 その3人を軸に、ラシードの生き別れになっている父サイラスとか、オーギーを裏切った元カノのルビーなど、どこか風変りだけど憎めない人物たちが絡んで、ユーモラスで切ないエピソードが展開していきます。 ただ、それらのエピソードはそれぞれの人物が語るだけで、実際に何かがそこで起こるわけではありません。 坦々とした会話劇が日常の風景として描かれるだけです。 見る人によっては退屈極まりない作品だと思います。 アンクルも何カ所か眠ってしまって、見逃してしまったシーンがあるほどです。 正直に白状すると途中チョッと苦痛でした。 しかし、ラストのクライマックスでオーギ―が話す「目の見えない老婆とのクリスマス」の話が秀逸です。 O・ヘンリーの名作『賢者の贈り物』をしのぐ珠玉のクリスマス・エピソードと云っても云い過ぎではありません。 しかもそのまま、その話をモノクロームの無言劇に仕立てたエンドロールになだれ込んで行きます。 バックに流れるトム・ウェイツの歌声がさらに気分を盛り上げます。 このラストシーンのためにだけ、この映画を見ることをおススメしても許されるくらい・・・ もう途中なんかどうでもいい気分にさせられました。 主役のオーギー・レンを演じるハーヴェイ・カイテルの渋さがサイコー・・・ 何となく退屈に思える作品なのですが、見終わってしばらくするとまた見たくなってしまう・・・ とても不思議な作品です。
by anculucinema
| 2018-09-15 11:43
| 洋画
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