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脚本家として知られる鄭義信(チョン・ウィシン)が、数多くの演劇賞に輝いた自らの舞台を映画化した作品。 1970年代の関西を舞台に、在日コリアンの営む小さな焼肉店一家のたどる悲喜こもごもを描きます。 高度経済成長と大阪万博に沸く1970年代。 関西のとある地方都市で小さな焼肉店「焼肉ドラゴン」を営む龍吉と妻・英順は、娘3人と息子の6人暮らし。 龍吉は戦争で故郷を失い左腕を奪われながらも、それをものともしない前向きな暮らしぶり。 その人柄に魅かれ、常々多くの人たちが集まって来ました。 店は長女の幼なじみの哲男ら常連客たちでいつも賑わって・・・ 強い絆で結ばれた彼らでしたが、やがて時代の波が否応なく押し寄せ・・・ 1970年代、貧しくも人情味にあふれ、底抜けに明るくたくましく生きる在日コリアン一家と、それを取り巻く人々が生き生きと描かれます。 人間の営み、その哀しさ、愛おしさに心揺さぶられます。 それでいて、笑いと涙もそこかしこに散りばめられ・・・ 娯楽作品としても一級の出来栄えだと思います。 ワルいけど、カンヌ受賞の「万引き家族」なんかはるかに凌ぐ秀作だと思います。 真木よう子、井上真央、桜庭ななみといった華やかな女優陣を並べながら・・・ キレイごとではないリアルな描写に徹します。 特に、勝気な次女を演じた井上真央はNHKのイメージを払しょくする熱演でした。 また、在日二世の常連客を演じた大泉洋も、長女と次女に複雑にからむ難しい役どころを、三枚目ぶりも交えながら見事に演じ切りました。 韓国の役者さんたちも演技力を誇示します。 母親役のイ・ジョンウンは激しくも情にもろい肝っ玉オモニを好演。 また、長女にプロポーズしながらも中途半端に翻弄される韓国人を演じたハン・ドンギュのコミカルな演技も光ります。 そして父親役のキム・サンホ。 ラスト近く三女の結婚祝いの場で、自らの歩んで来た道のりを静かに語りかける3分にも及ぶモノローグが秀逸です。 映画史に残る名場面だと思いました。 このシーンだけでも必見の価値ありです。 鄭義信監督は一方で「ALWAYS 三丁目の夕日」の逆の世界を描こう、と目論んだとも語っています。 甘っちょろいノスタルジーの感傷にごまかすことなく、貧しく、泣き、笑い、わめいた人々の猥雑な現実があったことを残したかったのだと思います。 父親・龍吉の口ぐせ「たとえ昨日がどんなでも、明日はきっとえぇ日になる」 常に明日を見据える前向きな明るいコトバのはずなのですが・・・ どこか哀しい響きを感じるのは、穿った見方なのでしょうか? #
by anculucinema
| 2019-03-11 10:36
| 邦画
『スター・ウォーズ』シリーズの人気キャラクター、ハン・ソロを主人公に据えたスターウォーズ外伝。 宇宙を駆けめぐる密輸業者からヒーローになったハン・ソロの若き日が描かれます。 帝国軍が支配する時代。 植民地惑星に生まれ育ち、自分の力だけで生き抜いてきたハン・ソロ。 銀河で一番のパイロットになる夢を抱いていました。 やがて宇宙に飛び出した彼はチューバッカという相棒を得ることに・・・ 彼らは危険な世界に通じたベケット率いるならず者チームに加わり、壮大な冒険ㇸと駆り出され・・・ やがて幼なじみの美女キーラらと再会し、その後の運命を決める世界へとなだれ込んで行きます。 スターウォーズに入れあげてるような人たちには、いちいち細かいところまで語るべきところ満載なのでしょうが・・・ そんなことには何の興味もなく、ただ時間つぶしに見ただけのアンクル。 単品のアクション映画として面白く見ました。 パロディかオマージュか分かりませんが、全体に西部劇を彷彿とさせ・・・ ウエスタン大好きのアンクルにはたまりませんでした。 列車強盗を思わせるアクションとか・・・ 酒場でのカード賭博・・・ アップになった腰のホルスターの向こうに敵が居並ぶシーンなんて・・・ 往年のマカロニウエスタンを思い出し、ワクワクしました。 ハリソン・フォード演じるハン・ソロとチューバッカのコンビが、チョっと斜に構えた存在として登場して来るくらいしか本編のことは覚えてないのですが・・・ そんなこと関係なくアクションムービーとして飽きさせずに見せました。 ここのところの本編よりずっと面白かったのでは?・・・ と云っても、まぁそれくらいの感想しか思い浮かばないけれど・・・ #
by anculucinema
| 2019-03-11 10:29
| 外国画
第71回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールに輝いた是枝裕和作品。 祖母の年金を頼りに、足りないものは万引きでまかなっている一家。 やってることはともかくとして、貧しいながらもそれぞれに楽しく幸せに暮らしている。 ところが、ある事情でひとりの少女を迎え入れたのを境に、次第に一家は崩壊に向かい始める。 法を踏み外してしか生きられない一家のこの話は、どこか「誰も知らない」によく似ているように思いました。 是枝流の異色ホームドラマではあるけれど・・・ 児童虐待から独居老人まで、昨今の日本が抱える社会問題をそれぞれの登場人物に背負わせた社会ドラマでもあります。 前半は貧しいながらも幸せな光景が綴られます。 万引きも、少女が一家に加わる事情も、共に犯罪行為。 「犯罪でしかつながれない家族」ではあるけれど、善悪を超えた温かなつながりがそこには存在する。 そのようすが丹念に描かれます。 ところが後半、ふとしたことから一家の歯車が狂い始めます。 そしてさらに、この家族の本当の姿が次々と明らかになり・・・ 幸せに見えたそのつながりもブツブツと途切れて行きます。 犯罪でしかつながれなかった絆は、所詮偽りの絆でしかないのでした。 家族であったのも実は犯罪を隠すため、偽りの家族に過ぎなかったのです。 偽りの絆は本当の絆にはなり得ない・・・ 幸せそうに見えたのは、それぞれの想いの中で垣間見たはかない幻想でしかなく・・・ その幻想は現実に残酷なまでに打ち砕かれる、という結末でした。 偽りの母親を演じた安藤サクラ・・・ 誘拐を疑われた少女との関係を、親子と変わりなかったと主張します。 ところが取調官の女性に「では少女はあなたを何と呼んでいましたか?」と問われると・・・ 一瞬言葉につまり、そして涙をぬぐい始めます。 幻想がもろくもくずれ落ちる瞬間の、この作品の核となる心情を見事に表現しました。 このシーンの彼女の演技を、カンヌの審査委員長だったケイト・ブランシェットが大絶賛したと伝えられています。 #
by anculucinema
| 2019-02-25 10:38
| 邦画
1976年、サンフランシスコのウィンター・ランドで行われたザ・バンドの解散コンサート。 ボブ・ディラン、エリック・クラプトン、ニール・ヤングなどなど、彼らとつながりのあった豪華な顔ぶれが次々にステージに登場。 その模様を、舞台演出も手がけた「タクシードライバー」のマーティン・スコセッシがさまざまな角度から捉えます。 さらに演奏シーンの合間を埋めるように、バンドのメンバーそれぞれへのインタビューをはさみ込んで、彼らの人間性にも迫ります。 ザ・バンド・・・ アンクルの大好きなグループです。 ボブ・ディランのバックバンドとして注目されデビュー。 カントリー、ブルースなどアメリカンルーツミュージックをベースにした王道ロックを引っさげ登場しました。 時代はヒッピー文化華やかなりしサイケデリックな雰囲気に溢れていたころ・・・ しかしそれとは対照的な、田舎の陽だまりを思わせる朴訥とした日向臭いサウンドがとても印象的でした。 一躍あちこちで評価を高め・・・ エリック・クラプトンにいたっては、ホントはこのバンドの一員になりたかったとまで云わしめたほど。 しかし日本ではそれほど人気が高いとは云えず・・・ どちらかと云えば、クロウト好みの渋いグループとの評価でしょうか?・・・ デビュー盤の「ミュージック・フロム・ビッグピンク」の訥々とした雰囲気・・・ 事実上のラストオリジナル盤と云われる「南十字星」の豊潤な音世界・・・ アンクルはその両極が好きです。 そしてウッドストックにこもってボブ・デイランと試行錯誤を重ね、のちに「地下室ベースメントテープス」として発表された一連の作品群には、曲づくりの上で大きな影響を受けました。 この映画も40年前に当然見ました。 その後もビデオ、DVDで何度も見ていますが・・・ 今回、デジタルリマスター、音響も一新ということで、それは見ずにおかれようか!と駆けつけました。 鮮やかな画面と音がよみがえっていて、何とも感慨深かったです。 京都の新しい映画館「出町座」で見ました。 出町柳、枡形商店街の一角に出来たミニシアターです。 2スクリーン、各50席ほどのホントにこじんまりとした劇場でした。 いかにも京都らしい往年の雰囲気を再現していて好感が持てました。 アート系、特に音楽映画が充実している感じで、これからもお世話になりそうな予感を感じました。 #
by anculucinema
| 2019-02-11 16:59
| ドキュメンタリー
1986年に発売されたゲームを実写映画化した作品らしい。 巨大化した動物たちが大都会シカゴで暴れ回り、街を壊していくパニックアクション映画。 DNAを急速に変化させるゲノム編集実験の影響で、普通の動物が巨大化しそして凶暴化する事態が発生します。 それは実験の成果を軍事目的として売り込み、一獲千金を狙った悪徳企業の実験失敗の結果でした。 そんな汚いビジネスの犠牲となった白いゴリラのジョージと動物学者との友情をまずは軸に置きつつ・・・ 最初は凶暴化したジョージが、同じく大きくなってしまったオオカミやワニの巨獣たちと、大都市シカゴを暴れ回ります。 しかし、動物学者たちが何とか手に入れた解毒剤で心だけは本来に戻ったジョージが、今度は学者たちと協力しながらオオカミやワニと三つ巴のモンスターバトルを繰り広げるというお話です。 まるで「怪獣大戦争」に代表される東宝特撮映画を彷彿とさせる展開でした。 何となくB級を思わせる感じですが、結構お金はかかっていて、CGなどなかなかリアルな仕上りでした。 とはいっても、巨大化の過程で異様に進化してしまうという設定のもと、オオカミがムササビのようなマントを身につけていたり、ワニも変な恐竜のような格好になっていたり・・・ それなのにジョージだけがゴリラのままと、何ともご都合主義なのはいただけません。 オオカミのまま、ワニのまま、ありのままに巨大化して欲しかった。 あくまでそのあたりのリアリティにはこだわって欲しかったという不満は残ったけど・・・ 人物描写はありきたり、その他の設定も荒唐無稽・・・ もちろんこの手の作品に芸術性を求める気はさらさらないけど・・・ 2時間弱の時間をあっという間に過ごさせてもらっただけでも御の字です。 ま、何はともあれ恐竜にせよ怪獣にせよ、巨大生物が登場する作品には目がなくて・・・ つい見てしまうのがアンクルの哀しき性ではあります。 なので、まもなく公開の「ジュラシック・ワールド」も今から楽しみ・・・ #
by anculucinema
| 2019-02-06 22:57
| 外国画
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